今回の記事はこんな方におすすめの記事です。
- レンの食屍犬について知りたい
- レンの食屍犬をシナリオに登場させたい
レンの食屍犬はその遠吠えを聞くだけで恐怖心を煽る神話生物です。
しかし、 レンの食屍犬って実際どんな神話生物なのかわかりませんよね。
そこで、今回は レンの食屍犬について紹介します。
この記事では以下のことがわかります。
- レンの食屍犬ってどんな神話生物なの?
- レンの食屍犬をシナリオに活かす3つの方法
私はクトゥルフ神話TRPGのシナリオを書いており、コミックマーケットやゲームマーケットにシナリオを出品しています。今回の記事はシナリオライターの視点から「クトゥルフ神話TRPG マレウス・モンストロルム」に基づいた情報をもとに、独自の視点と解釈を取り入れています。あらかじめ、ご理解した上でお楽しみください。
レンの食屍犬ってどんな神話生物なの?

レンの食屍犬は、聞こえるだけで恐怖を与え、夜ごとに獲物に迫る「追われる恐怖」を体験させるための神話生物です。
この神話生物を登場させることで一度狙われると逃れるのが困難な恐怖体験を作り出しやすくなります。
その理由は三つあります。
- その遠吠えを聞くだけで人の心が揺さぶられ正気度が減少する
- 目が合うと体が動けなくなる強力な精神支配力を持つ
- 一度狙った獲物を執拗に追跡し、夜ごとに距離を縮めて最終的に捕らえて引き裂くか拷問のような罰を与える
例えば山間部での探索中、遠くから「レン」という凍てつく遠吠えが聞こえます。
その夜から宿泊先の窓に黒い影が現れ、次の晩には扉の外で不気味な羽ばたきの音が聞こえてきます。
日に日に接近し、逃げ場を失った獲物は最終的に引き裂かれるか捕らえられるという、逃走と追跡のホラー体験を生み出します。
レンの食屍犬は「聞こえた瞬間に始まる恐怖のカウントダウン」と「逃げても近づいてくる追跡者」という二重の恐怖を簡単に再現できる神話生物です。
シナリオに「逃げられない追跡者」の緊張感を加えたいときに最適な神話生物であり、初めてクトゥルフ神話TRPGを遊ぶ探索者でも直感的に不安とスリルを体験できます。
レンの食屍犬についての説明は以上です。
シナリオではどう使うの?
個人的にシナリオに活用する際のアイデアを3つ紹介します。
- 追跡する敵として登場させる
- 怪異の元凶として登場させる
- 伝承に登場する怪物として登場させる
それでは、一つずつ紹介します。
追跡する敵として登場させる
「遠吠えが聞こえたら次の夜には必ず一歩近づく」という時間制限型チェイスシナリオで、探索者に休む間もない追跡恐怖を味わわせることができます。
レンの食屍犬は吠え声だけで正気度を削り、毎晩獲物へ距離を詰める性質を持つからです。
これにより探索者は緊迫感を持って行動せざるを得なくなります。豪雨で孤立した山中という閉鎖的環境が、逃げ場のない恐怖を増幅させます。
例としてシナリオとして活用するなら以下のような展開が考えられます。
豪雨で孤立した山中の旧道で救助を待つ探索者たちは、遠くの峠から氷の割れるような咆哮を耳にします。携帯圏外の宿で一夜を明かすたびに〈追跡〉ロールを行い、失敗すれば次の夜には宿の裏庭に巨大な足跡が出現します。三晩目の深夜、窓辺に犬影が覗き込み硬直判定(POW対抗)を強いられます。捕まる前に谷底へ通じる廃トンネルを突破できるかがシナリオのクライマックスとなります。
日数経過という明確な指標が恐怖を段階的に高め、プレイヤーに適切な緊張感を提供します。
「声=距離の指標」というシンプルなギミックによって、初心者でも追われるスリルを直感的に体験できるシナリオです。
怪異の元凶として登場させる
学校怪談と深夜放送を導入に使い、「名を聞いた者を夜に狩る」都市伝説型シナリオを作ることができます。
レンの食屍犬は遠吠えが正気度減少のトリガーになるため、「噂を聞く=呪いのフラグ」というホラーの王道展開と親和性が高いです。
現代的な設定で身近な恐怖として提示することで、プレイヤーが実感しやすい恐怖体験を提供することができます。
例えば、以下のようなシナリオを作ることができます。
地方FM局の深夜番組で「魔犬レン」の噂が流行します。高校教師の探索者は生徒が連続失踪したことを受け、放送室の機材ログを調査します。午後十時、校舎に残るとグラウンドに白い霧が立ちこめ凍る遠吠えが響きます。POW対抗に失敗すると足がすくみ、その間に犬影が校舎内へ侵入します。〈芸術:放送〉や〈図書館〉技能を使って古い放送台本から封印呪文を見つけ、スピーカー網で逆再生すると魔犬は次元の裂け目へ引き戻されます。
学校の怪談や都市伝説にこの神話生物を登場させることで、現代ホラーシナリオに仕上がりやすくなります。
伝承に登場する怪物として登場させる
シナリオで恐怖心を煽りたいなら、民間伝承に登場する「黒い魔犬」をシナリオの中心に据えるのがおすすめです。
なぜなら、日本の伝統的な民話や風習という身近な要素とホラー要素を自然に組み合わせられるからです。
このような伝承と組み合わせることで、「昔から語り継がれてきた話が実は本当だった」という恐怖を簡単に作り出せます。
また、村人たちの「知らない方が幸せだった真実」への反応を描くことで、シナリオに深みを加えられます。
さらに、探索者は単なる観察者から村を救う英雄へと成長する機会が得られます。
このようなシナリオは、クトゥルフの知識がなくても「山村の怪談」として楽しみやすくなります。
以上でレンの食屍犬についての紹介は終了です。
終わりに
「 レンの食屍犬」を活かすことでクトゥルフへの崇拝、永遠の命などの色々なテーマでシナリオを作ることができます。
ただし、 レンの食屍犬はあくまでクトゥルフ神話TRPGの神話生物を一つです。
クトゥルフの神話生物について知りたいなら新クトゥルフ神話TRPG マレウス・モンストロルム Vol.1 クリーチャー編というサプリメントが必要です。
そのサプリメントについて知りたい方はこちらの記事でまとめています。