- モルディギアンは、クトゥルフ神話TRPGではどんな神なのかよくわからない
- 興味はあるけど、どのようにシナリオに登場させればいいのかわからない
そんなふうに思ったことはありませんか?
今回は、人間を食屍鬼に変える能力を持グレード・オールド・ワンである「モルディギアン」について紹介します。
この記事では以下のことがわかります。
- モルディギアンってどんな神なの?
- モルディギアンをシナリオに活かす3つの方法
私は、クトゥルフ神話TRPGのシナリオライターとして、コミックマーケットやゲームマーケットにてシナリオを出品しています。
本記事では「新クトゥルフ神話TRPG マレウス・モンストロルム Vol.2 神格編」をベースにしつつ、私自身の創作視点や解釈も交えながらご紹介します。
あくまで一つの読み方・使い方として、お楽しみいただければ幸いです。
モルディギアンってどんな神?

モルディギアンは、「死」の象徴のような存在で、死体や食屍鬼(グール)に関係するシナリオにぴったりなグレート・オールド・ワンです。
この神は、姿を自在に変えられる黒い影のような存在です。
人間にはほとんど関心を持たず、死体や腐敗したものを喜んで受け取ります。
人間を食屍鬼へと変化させる能力を持ち、地下墓地や霊廟を通じて世界に影響を与えているとされています。
この神を信仰する秘密の食屍鬼カルトも存在し、時に人間も巻き込まれることがあります。
モルディギアンは「死」や「食屍鬼」といったテーマを活かしたシナリオに最適な神格です。
モルディギアンをシナリオに活かす3つの方法
個人的にモルディギアンをシナリオに活用する際のアイデアを3つ紹介します。
- 死体を食べる神として登場させる
- 食屍鬼に崇拝されている神として登場させる
- 存在を抹消する邪神として登場させる
それでは、一つずつ紹介します。
死体を食べる神として登場させる
死体が次々と消える事件をシナリオに使いたいなら、モルディギアンを登場させましょう。
なぜなら、モルディギアンは死体を食べる邪神であるからです。
地下墓地や納骨堂といった場所で密かに信仰されていたり、食屍鬼たちが死体を供物として捧げている設定は死をテーマにしたシナリオに活かしやすくなります。
例えば、この設定で考えられる展開は以下の通りです。
探索者は街の納骨堂で発生している「死体の消失事件」を調査する。調べていくうちに、食屍鬼の痕跡と、地下深くに続く不自然な通路を発見した。やがて、死体を運ぶ儀式や、モルディギアンへの供物として選ばれた“まだ生きている人間”の存在に行き当たる。
このシナリオは、死と闇の中で進行する陰謀を描きながら、徐々にモルディギアンの存在を浮き彫りにしていく、じわじわとくる恐怖体験を演出できます。
食屍鬼に崇拝されている神として登場させる
食屍鬼に崇拝されている神をシナリオに登場させたいならモルディギアンがおすすめです。
モルディギアンを崇拝する食屍鬼がいるからです。
それらの食屍鬼たちは、特定の知識や死体を集めて儀式を行い、神を現世に呼び出そうとします。
この設定を活かすと以下のようなシナリオを作ることができます。
探索者たちは田舎町に潜む怪しげな「納骨堂の会」と呼ばれる秘密結社の調査を依頼される。調査を進めるうちに、メンバーの一部がすでに食屍鬼に変わっており、人間社会に溶け込みながら儀式を進めていることが判明した。儀式が完了する前に止めなければ、モルディギアンの影が現世に顕現するだろう。
このシナリオは、異形の存在が社会の裏で暗躍するスリラーとしても成立し、じわじわと追い詰められる展開を作ることができます。
存在を抹消する邪神として登場させる
モルディギアンによる「完全消滅」を活かしたシナリオは、プレイヤーに存在が消される感を与えます。
この神に喰われた者は、生まれ変わりも蘇生もできず、記憶からも消えるからです。
この設定を活かすと、以下の展開が考えられます。
友人の失踪の調査中、探索者たちは“存在が消された人々”の記録を追いかける。やがてそれは、モルディギアンに喰われた者の記憶や痕跡が、この世界から完全に消えていることを示す。探索者自身にもその危険が迫り、仲間が一人ずつ“消されていく”展開に突入する。
このシナリオは、単なる死を超えた「存在の抹消」というテーマを描き、プレイヤーに強烈な絶望感を味わわせることができます。
以上でシナリオの活用法を終了です。
まとめ
グールに関するシナリオに登場させたいならモルディギアンがおすすめです。
ただし、モルディギアンはあくまでクトゥルフ神話TRPGの神格を一つです。
モルディギアンではなく、他のクトゥルフの神格について知りたいなら「新クトゥルフ神話TRPG マレウス・モンストロルム Vol.2 神格編」というサプリメントが必要です。
そのサプリメントについて知りたい方はこちらの記事でまとめています。